コエンザイムQ10大百科

コエンザイムQ10とは

そもそもコエンザイムQ10とは

アンチエイジングや健康的な毎日のために、高い効果が期待できるといわれているコエンザイムQ10。何となく体にいいものだとわかっていても、実際のところコエンザイムQ10とはどのような成分なのか?と聞かれた際に、詳しく説明できる方はまだまだ少ないのではないでしょうか。

そもそもコエンザイムQ10とは、もともと体内の細胞全てに存在する「補酵素」と呼ばれているものであり、とくに心臓、肝臓、腎臓に多く含まれている脂溶性のビタミン様物質です。

コエンザイムQは、別名をユビキノンとも言われています。そもそもは別個の物質として認識されていたものですが、1958年に同物質であると認識されました。1973年には、うっ血性心不全の治療薬として認可もされ、徐々にその有用性が明らかとなってくるのです。

サプリメントとして流通し始めたのは、1990年代となり、初めは主にアメリカで重宝されていました。2000年代に入り、日本でも健康をサポートするサプリメントとして有名になっていますが、サプリメントとしての歴史はまだ浅いということができます。

コエンザイムQ10の主な働き

エネルギー生成の促進作用

ではこのコエンザイムQ10の主な働きとはどのような物があるのでしょうか?まずは、常に動き続けている「不随意筋肉」である心臓に多く含まれていることからもわかるように、主にエネルギーの生成の手助けをする役割を担っています。

人の体を動かす際にはエネルギーが必須となりますが、食べ物を食べただけでは人の体は栄養をエネルギーに変えることはできません。細胞の中に存在するミトコンドリアが栄養を人が扱えるエネルギーに変換をしてくれるまで待つ必要があるのです。

そしてコエンザイムQ10は、ミトコンドリアがエネルギーを生み出す際に、スムーズに生成できるよう手助けをする働きが認められているのです。

高い抗酸化作用

2つ目の働きは、コエンザイムQ10を語る際に外せない、高い効果が期待できる「抗酸化作用」。基本的には体内において不要物や雑菌などを除去する働きを持つ活性酸素ですが、過剰に生成されてしまうと、人体にとって必要な細胞まで傷つけてしまうことになります。この増えすぎてしまった活性酸素をビタミンEやビタミンCとともに除去、さらに酸化にさらされている細胞に対して酸化の抑制をするために働きます。

とくに高い抗酸化作用を持つビタミンEは酸化除去の際に、一定条件にさらされると自らが酸化物質となってしまいますが、コエンザイムQ10には、このビタミンEを復活させる働きも備えているのです。

内在性コエンザイムQ10は加齢とともに減少する

どのような物質にも言えることですが、人の体の中で生成される「内在性コエンザイムQ10」も、加齢とともにその数が年々減っていきます。一般的にコエンザイムQ10のピークは20代といわれており、その後40代で急激に減少することがわかっています。

しかし、体内での生成が全くなくなるというわけではありません。また、微量ながらも食物から摂取することもできる成分なので、自身の体の調子と合わせて、コエンザイムQ10を多く含む食材やサプリメントなどを併用することが、必要となるのではないでしょうか。

コエンザイムQ10は2種類ある

高い効果が期待できるコエンザイムQ10は、昨今ではサプリメントとしても見かけることが多くなっています。このサプリメントの中でも「還元型コエンザイムQ10」という名前を見たことはありませんか。

コエンザイムQ10には2つの種類があり、一方を「還元型」もう一方を「酸化型」といいます。もともと人の体内にあるコエンザイムQ10のことを「還元型」といい、酸化型コエンザイムQ10を摂取したとしても、そのままでは体内でその力を発揮することができません。

体内に摂取された酸化型コエンザイムQ10は、人の体に吸収される際に一度分解され、また還元型コエンザイムとして再結合されます。酸化型は摂取しても体に働きかけるまでにひと手間かかるということですね。

サプリメントなどで減ってしまったコエンザイムQ10を摂取しようと考えるのならば、還元型のコエンザイムQ10を摂った方が効率的だということになります。

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