コエンザイムQ10大百科

スポーツにコエンザイムQ10

スポーツとコエンザイムQ10の関係

コエンザイムQ10と聞けば美容やアンチエイジングに強い成分、と考える方が多いのではないでしょうか。しかし、コエンザイムQ10には”抗酸化効果“のほかにも、”エネルギー生成のサポート”という効果があります。

人の体が食物など栄養を摂取した場合、これら栄養はミトコンドリア内でエネルギーに変換されます。このミトコンドリアがエネルギーを生み出す際の、最後の橋渡しをしているのが「コエンザイムQ10」であり、コエンザイムQ10の体内濃度が高ければ高いほど、スムーズにエネルギーを生み出すことができるということになります。

ミトコンドリアによってつくられたエネルギーは、体内の様々な機関で生命活動を維持するために使われていくのはもちろん、体を動かすためにも使われています。コエンザイムQ10が体内に十分量あれば、エネルギーも十分量生み出すことができるので、スポーツにおいても高いパフォーマンスを期待することができます。

また、体内のすべての細胞に存在しているミトコンドリアとコエンザイムQ10ですが、心臓に最も多く集まっていることがわかっています。これは体内の臓器の中でも多くのエネルギーを必要とするのが心臓であるからだと考えることができます。

スポーツをする方にとって、心肺機能の向上は必須。コエンザイムQ10を摂取することによって、より心臓の機能向上を期待することもできるのです。

活性酸素除去の効果で体調管理を

上記までで紹介してきたように、エネルギーを生み出すコエンザイムQ10はスポーツをする方にとって、とても重要な物。しかし、コエンザイムQ10のもう一つの効果である”抗酸化作用“も体調管理の面から大切な要素です。

活性酸素はそもそも体内の雑菌やウィルスなど、人にとって不必要なものを除去してくれる必要なものですが、増えすぎてしまうことによって細胞そのものを傷つけてしまうことにもなってしまうのです。

この活性酸素を除去する際にもコエンザイムQ10が役立ってくれます。激しい運動は活性酸素を増やす原因の一つとなっているので、思わぬけがや病気の予防、また迅速な疲労回復の面からもコエンザイムQ10が役立ってくれると言えます。

研究結果でもコエンザイムQ10の有用性が証明されている

コエンザイムQ10による期待できる効果を紹介してきましたが、実際にどの程度の効果が期待できるのか、といったところも気になるところ。2013年にはコエンザイムQ10によるスポーツトレーニングにおいてのパフォーマンス向上の研究結果が発表されています。

同研究は株式会社カネカの欧州子会社と、アメリカのCapsugel会社が共同で行った実際の試験結果によるもの。計100名のアスリートに、それぞれ50名ずつ還元型コエンザイムQ10と、プラセボ(何の効果もない偽薬)を6週間摂取してもらうというものでした。

結果はコエンザイムQ10を摂取していたアスリートのパフォーマンス伸び率が11%、プラセボを摂取していたアスリートが8.5%となったのです。
スポーツをする方にとって、この2.5%の違いは大きな違い。そして、何も摂取していない時との違いを考えれば、無視するわけにはいかない効果と言えるのです。

また、コエンザイムQ10を摂取することによって、トレーニングのパフォーマンス効果を上げることは「ドーピング」には値しないと確認されています。

スポーツをしている方にとって、コエンザイムQ10に期待できる効果とは、エネルギー生成のサポートをしてもらうことによる、パフォーマンスの向上。そして抗酸化作用による体調管理や迅速な疲労回復によって、万全なパフォーマンスを実現することができるのです。

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